2023年8月北京にて「中日茶文化交流茶会」に登壇
2023年8月上旬、中国北京にて「中日茶文化交流茶会」が行われ、日本茶道の茶道家として登壇しました。
今回参加するきっかけとなったのは、都内の足立区にある中国茶道サロン「潤茶屋」の 中国茶がご専門で代表の金先生のご紹介でした。
2019年にも「潤茶屋」主催の都内での「中日茶文化交流イベント」で中国茶道と日本茶道を両方体験するコラボイベントを行いました。その際、来日して茶道をご披露してくださった中国茶道の柴先生が北京で今回のイベントを企画。
さらに中国茶道のコンペで優秀な成績をおさめた中国茶道の小九儿先生をお迎えして、お客様が中国と日本に茶道を一度に体験できる貴重な機会を北京で開催する運びとなりました。
コロナ禍以降初の試みで実に3年ぶりとなった今回のイベント。
イベント当日、募集定員を超えるほどたくさんの方がいらしてくださいました。中には北京以外、遠方の青島からわざわざいらしてくださったというお客様も。中国と日本の茶道文化交流に関心を持って頂きとても有り難く思いました。
今、中国では「国潮」(=中国の伝統文化を見直したり、中国発のブランドや国産品が人気になることをいう)が流行していて、その1つとして中国茶道が人気で関心が高まっているのだそうです。
参加されたお客様は今回のイベントのドレスコードである中国服を美しく身にまとい、会場全体が文化的で素敵な雰囲気に包まれていました。
イベントは大きく分けて前半の中国茶道、後半の日本茶道の2部に分かれて行われました。
■中国茶道の先生によるご披露
まず初めに、中国茶道の小九儿先生より中国茶道のご披露。
静かに瞑想をし、心を落ち着かせながらの始まりです。
途中で先生が仏教音楽に合わせて穏やかな調子で歌うようにして唱えておられていました。
お茶を淹れる所作もよどみなく流れるようでとても美しかったです。
先生から特別に淹れて頂いたお茶を、先生の所作を見ると同時に、味、香りとお客様が五感で堪能されている様子が
伺えました。可愛らしいお花のお菓子も一緒に味わっていました。
■日本茶道のご披露と体験
会場が北京ということで、日本の茶道を初めてご覧になる方も多い中、まず最初に日本の茶道について
(茶室、茶道具、侘び寂びや千利休、抹茶について)のお話をさせて頂きました。
日本から和三盆のお干菓子を召し上がって頂き、お客様はその見た目と味で日本らしさを味わっているご様子でした。
お茶碗やお茶入れなどの茶道具をお盆にのせて行う「御盆点前」をご披露。
一般的なお点前と比べると略式ではありますが、日本茶道のお点前の独自の所作をお見せしました。
お点前で点てたお抹茶は数名の方に召し上がって頂き、他の方々には実際にお茶を点てることを
体験して頂くため、ご自身で点てて召し上がって頂きました。
【参加されたお客様のご感想】
・中国と日本の茶道を両方見学・体験することができ、充実した内容でイベントに参加して本当に良かったです。
・お点前が見ていてとても綺麗で素晴らしかったです。
・抹茶が想像していたものと違ってそんなに苦くはなく、甘くてとても好きになりました。
・茶道のイベントに参加して心が癒されました。またイベントに参加してみたいです。
【最後に】
イベント参加者の皆様、主催の柴先生、「潤茶屋」代表の金先生、並びに中国茶道家の小九儿先生、ご協力頂いた皆様に心より感謝致します。
この3年間、人と人の交流、文化と文化の直接の交流が途絶えていたこともあり、コロナ明け初の海外での茶道イベントを実施することができ、中国の方々との文化交流が実現できたこととても感慨深く思います。
今後も北京の現地の方向けに日本の伝統文化である茶道を気軽に体験し、「異文化を学ぶ面白さ」と「心動かす感動」をお届けしていきたいと思います。