オンライン茶道アカデミー「利休を知る」レポート
2月27,28日、オンライン茶道アカデミー「利休を知る」を開催いたしました。
ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。
オンライン茶道アカデミーは、「毎月1回、1テーマ」で「茶道の教養を学ぶ」イベントです。
今回は2/28の利休の命日(利休忌)に際して、
「利休の生涯と死」を学び、「茶聖 利休」の理解を深める回でした。
2月27,28日開催 「利休を知る」概要
1.利休の生まれ
2.利休の功績
3.利休の美学
4.利休の死について
5.今につながる利休のお茶
6.行事「利休忌」
「千利休」と聞くと、子供から大人まで、誰もが茶道の人ということは知っていますが、
利休は、茶道ではもちろん、日本美術、建築、料理など様々な日本文化に大きな影響を与えた人です。
さらに、
信長や秀吉の元で、政治の世界でも影響力を持ち、政治に関わっていた側面もあります。
「茶道と政治権力」の狭間で、「したたかに、時に野心家として」生きてきた人物像も見えてきます。
利休のお茶の美学:「不完全だが素朴で美しい」「無駄を削ぎ落とし、不足さえしている美」
この思想を実際に「形にして」作り上げた、「茶道具や茶室」を写真でご紹介。
そして、秀吉に切腹を命じられ、生涯を終えた利休。
400年以上前に、まさに利休が生涯をかけて命がけで作り出した、茶道の礎や美学は、
今も私たちに受け継がれています。
最後に参加者の方に感想を一言ずつお話ししてもらい、盛会に終わりました。
参加した方の感想
・スライドに写真が多く配置されており、講義内容を深く理解することができました。説明も大変わかりやすく、チャットでのクイズがインタラクティブで最後まで楽しく拝聴できました。
・歴史の授業で習ったことは、「利休は茶道で有名な人」くらいの認識しかなかったが、政治でも能力を発揮していることは知らなくて、意外で驚いた。
・(秀吉に命じられて切腹したことが象徴しているように)利休のお茶は命がけで作り上げたもの、それが今に継承されている。
だからこそ、今あるもの、茶道を当たり前に思わずに、感謝することが大切だと思った。茶道の奥深さを感じた。
・「不足の美」という言葉が印象的だった。不完全だからこそ美しい。現代でも、ファッション等で「引き算すること」がよしとされていることを連想させた。人生においても、完璧じゃないからこそ努力をし続けるし、その姿こそ美しい。それでもいい、それでこそいいのだと言ってもらえているようで良かった。
・切腹の前に、一服のお茶を頂いたというエピソードを、事前に調べたが、そういった姿勢からも利休の潔さ、生き方が見えてかっこいいなと感じた。
・今までも茶道を習ったり、行事にも参加してきたが、初めて知ることもたくさんあり勉強になった。
・利休の美学「不足の美」「不完全の美」に感動した。もっと知りたいと思う世界観だった。
利休を知ることで、より茶道への理解が深まり、茶道の真髄に触れることができたと感じた方が多く、
オンライン上での学びであるにも関わらず、その心は同じで「一体感」を感じました。
それぞれが有意義な学びの時間になったと思います。
最後に
普段の「お点前中心のお稽古」では、講座形式でスライドを使ってじっくりお話をする機会はありませんでした。
コロナ期間ではリアルのお稽古ができない代わりに、
「毎月1テーマ」で「茶道の教養をご自宅でオンラインで学ぶ」というスタイルが確立しました。
今だからできること、という新しい取り組みです。
「毎回のテーマを楽しみで、いつも学びの刺激をもらっています」というお声を多数頂いております。
在宅時間の長いこのまとまった時間に、茶道の教養が高まっていくのを実感されているのではないでしょうか。
茶道の教養を「未経験者向けにわかりやすく徹底解説」をモットーにお話しているので、
実際のお稽古はまだ未経験という方もに参加されています。
茶道や日本文化の世界観をのぞいてみたい方、お気軽に1度参加してみてはいかがでしょうか?
皆様のご参加心よりお待ち申し上げております。